アバター特別編・3D

 毎日が映画の日・パート2ってことで、「アバター特別編」を
見に行く。3D初体験。とにもかくにも3Dってどうよ?という
興味で見たわけだが、うーむ確かに画期的な映画体験だった。
画面の奥行き感、立体感が明らかに感じられる。
人物の手前にあるモノはちゃんとせりだして見えるし、
クラゲみたいな物体が出てくるシーンでは、本当に空中に
浮遊しているように見える。客席に向かって飛んでくる
槍の矛先には、思わずよけそうになった。時折出る字幕も
立体的に見える。これなら「スター・ウォーズ」を3Dで
見直したいものだ、と思った。欠点は、メガネによって
多少画面が暗く見えるということか。
 内容の方は、ほとんどSF版「ダンス・ウィズ・ウルブズ」だが、J・キャメロンらしい完璧主義に貫かれた絵作りと、
どこまでやるのと思わせるど迫力アクションで、もう
おなかいっぱい。山海の珍味をごちそうになった上に、
ジェットコースターに乗せられてブン回されたような、
いたれりつくせりのおもてなし感に、へとへとになってしまった。やっぱりこういうものを作らせると、ハリウッドには
かなわない……。日本は、やっぱり小津安二郎とか
成瀬巳喜男あたりで勝負するしかないのかなあ(?)と、
しみじみ思い知らされた映画体験だった。
 ちなみに、最初はヘンな顔だと思っていたクリーチャーの
ヒロインが、だんだん可愛らしく思えてくるのは、
これこそアバターに笑顔かと思い当たったのだった。