船長とは?

レンタルBDで「キャプテン・フィリップス」を見る。
ソマリアの海賊に襲われた、アメリカ貨物船の船長の戦いを描く。
船のなかを舞台としてゲリラ戦のような展開が続くのかと
思ったら、案外あっさり船外に出てしまうのは、
事実ゆえの意外性か。
後半は総力を挙げて迫り来るアメリカ海軍の方が怖いくらいで、
海賊が気の毒になる始末(^_^;)。
まあ、銃器を持っているとはいえ、ソマリアの貧しい漁師が、
フル装備のアメリカ艦隊にかなうわけがない。
「おまえら、われわれに手を出したらこんな目に遭うんだぜぃ、
わかったか!」……と、アメリカの強さをドヤ顔で世界に
向けて発信したプロパガンダ映画でありました(^_^;)。


トム・ハンクスの船長は、緊急時に的確な指示を飛ばし、
船と乗組員の安全を図る責任感の強い男を、巧みに演じている。
救助されたあとの、恐怖が去らない興奮状態の演技もじつに
リアル。いつもながら、うまい役者だなあと感心した。


それにしても、これを見てついつい比べてしまうのは、沈没時に
真っ先に船から逃げ出した、どこかの船長の件。
ま、比較するのも愚かだが、「船長はどうあるべきか」を
考える映画(?)としては、なかなかにグッドタイミングな
作品ではありました(^_^;)。