これでいいかえ?

「説得は言い換えが9割」(向谷匡史著・ソフトバンク新書)を読む。
ちょっとした言い換えが説得力を生む実例を挙げて、
なるほどと思わせる。
たとえばスーパーの特売を、「安いよ安いよ」ではなく
「お買い得ですよ」と言い換えるとか、
グループの中の不協和音を解決するのに、「対立」と言うのを
やめて「隔たりがある」と言い直すとか。
確かに、なるほどと随所で感心してしまった。


もっとも、読んでいてだんだん気になるのは、こんなに
言い換えばかりしていると、「あいつは信用できない
ヤツだ」と思われないか?ということだ。
安易な言い換えは詭弁と捉えられかねないし、似たような
パターンの言い換えばかりしていたら、単に口のうまい奴、
とか言われそうな気がする。
その人の人柄次第で、言い換えは逆効果になるだろう。


……などと思いつつ読了したが、どっちにしてもワタシには
あまり役立たないことに気がついた。
なにしろ、ふだん説得が必要な人間関係などないし、そんな
シチュエーションになる可能性も低いのだから(^_^;)。
説得する機会といえば、友人と飲みに行くときなどに
自分の行きたい店があれば一応提案してみる……くらいの
もんだろう(それって説得か?w)


そういえば、モテるヤツとか世渡りのうまいヤツは、たいてい
言い換えがうまいよなあ、などと思い当たった。
その意味で、こんな本は、もっと若いうちに読んでおけば
よかった……と思ったことでありました(^_^;)