永遠の三角形

高校生の頃、買ったばかりのコンサイス英和辞典を
引いていて、eternal triangle(三角関係)という
言葉を見つけた。たぶんいやらしい言葉ばかり
探していた時期だと思うのだが、
うまいこと言うなあ、と感心したものだ。


ツタヤの“夢の旧作”レンタルで見た「恋する
リベラーチェ」は、その言葉を思い出す映画だった。
リベラーチェとは、50年代から80年代にかけて
活躍したエンターテイナー。
彼と、同性愛関係にあった男との愛憎を描いている。
そこで物語の転換点となるのは、やはり三角関係で、
結局二人の関係は崩壊してしまう。
男女だろうと男男だろうと、ドラマツルギーにおける
三角関係は最強で永遠だなあ……と思った次第。


ただ、見ている間は面白いのだが、同じ同性愛関係を
描いても、「ブロークバック・マウンテン」ほどの
切実さ、純粋さは感じられず、心に響いてくる
ものはない。
スティーブン・ソダーバーグって、いつも安定して
うまいのだが、うまいだけに終わってしまっている。
今回も、そのあたりの限界が、いかにもソダーバーグ
だな〜と思った次第であります。


でも役者は良かった。マイケル・ダグラスマット・デイモンがうますぎて、目を奪われた。これぞゲイ達者(?)