通過儀礼の愛

ツタヤの高すぎ新作レンタルで「イニシエーション・ラブ
堤幸彦監督)を見る。
乾くるみの原作はすでに読んでおり、ラストのどんでん返しに
ビックリ、「こんな手があったのか!」と感心したものだ。
しかし、これは文章ゆえに可能なトリックであり、
映像化はムリだろうと思っていた。


それを難なくやってしまった脚本と演出に、大いに感嘆。
原作を知っているのにうまく騙されてしまうという、
稀有な体験だった。いやはや、実によくできた映画である。
見た人は、見終わったあと、必ずもう一度見返すことに
なるだろう。あちこちに伏線が張り巡らされており、
「そうだったのか!」と納得、二度楽しめる。


シックス・センス」や「クライング・ゲーム」のように、
ワンアイデアで見事に騙される快感。これもまた
映画の醍醐味なんだな〜と感じ入った次第であります。