大物?

ツタヤのレンタルDVDで、「海よりもまだ深く」(是枝裕和監督)を見る。
団地を舞台に、売れない小説家の主人公と、団地に一人住まいのその母親、別れた元妻とその息子。こんなはずじゃなかったと今を生きる家族を映したストーリー(ウィキより)。


しがない私立探偵を演じる阿部寛のダメッぷりが印象的だ。
妻に愛想をつかされて別れ、子どもの養育費もろくに払えない金欠ぶり。しかし元妻には未練タラタラで、仕事の合間に彼女を見張ったりしている。
作家志望だが、昔文学賞をひとつとったきりでその後は鳴かず飛ばず、いつかいい作品を書こうと思っているが、うまくいかない。唯一の楽しみは競輪。
「オレは大器晩成型なんだ!」という口癖がなんともイタイ。


されど、なんといっても阿部寛である。
それほどのダメ男には見えないんだな、コレが。
あんな男前でタッパがあるんだから、モデルか俳優になればいいじゃん!とつっこみたくなる(^_^;)。
そんなふうに思わせる分、同じような作品「歩いても歩いても」の方に説得力があるように思えた次第。


しかしまあ、しんみり人生を考えさせる、いい映画でありました。
オレも大器晩成型なんだ、と思うことにしようっと(^_^;)。