3枚の看板

ユナイテッドシネマとしまえんで、「スリー・ビルボード」を見る。
アメリカの音楽ヒットチャートが、ケンカ別れして3つになった話なのか?と思ったら、全然違っていた(^_^;)


Billboardとは、広告掲示板のこと。娘を殺された母親が、ちっとも捜査しない地元の警察に対して、広告板3枚を借りて抗議のメッセージを掲げる……というのが話の始まりだ。
登場人物がみんなエキセントリックで、話もどっちへ転がるかわからず、意表を突く展開に引き込まれた。ブラックユーモア的な笑いも随所にあり、重要人物のキャラが次第に変わっていく描き方のうまさに唸らされた。
最後が「えっ、ここで終わり?」と思ってしまうのがアレだが、それもエンドマークの後のことをいろいろ考えさせる、余韻の残る終わり方になっている。
アクション映画のようなカタルシスはないので、ある意味、単館ロードショー的な映画であり、あまりデート向きとはいえない。
まあ、主演がフランシス・マクドーマンドという時点で、カップルで見に行こうという気分にはならないだろうけど(^_^;)


彼女に関しては、早くから目をつけていたというか、知っていたというか……。
昔、「ダークマン」というアメコミ・ヒーローものを新宿歌舞伎町の深夜上映で見て、あまりの面白さにうれしくなったものだが、ダークマンの恋人役がこの人だったのだ。
なんだか地味でオバさんっぽいなあ、この先女優としてやっていけるのか?などと思っていたのだが、いまやすっかりメジャーな演技派になってしまった。不明の至りであります。
ちなみに、主演はこれまたなんとリーアム・ニーソン。これも地味な男だなあ、この華のなさはどうよ!……と思っていたら、いまやうざいくらい顔を見る売れっ子になってしまった。
人間って、わからんもんですなあ(^_^;)