教科書対決?

「台湾を知る」(2000年刊)を読む。台湾国民中学歴史教科書の日本語版。あちらでは「認識台湾」という表題らしい。

それまで歴史教科書といえば、歴代中国皇帝の名前を覚えさせるような内容だったのを、台湾の歩みをしっかり記述したものを――と、李登輝さんの肝煎りで作られたとか。

 

読んでみると、日本の記述がけっこう多い。植民地統治自体には批判的ではあるものの、総督府の施政は肯定的に評価しており、とりわけ教育に力が入れられたことを強調している。

また学校や社会全般に、時間厳守の観念の養成、遵法精神の確立が図られた――というのも、重要な指摘だろう。これらによって、台湾の社会基盤やモラルが築かれたわけだから。日本人としては、誇らしい記述だ。

総じて、日本統治時代をきちんと評価していると分る。

 

これで思い出すのが、かつて読んだ、韓国の歴史教科書だ。

小学校と高校のものを読んでみたが、主旨はいずれも「我が国(韓国)は、昔から日本に多くの文化を伝えてやった。それなのに日本は、世界史上まれに見る残酷な植民地統治を行った」というもの。

小学生からこんなテキストで教えられたら、そりゃ骨の髄まで反日になるよな……と暗澹としたものだ。

最近の韓国の反日ぶりを見ていると、教科書のことを思い出して、もはや是正は無理だよな……と思ってしまう。

 

これからはダメなものはダメと諦め、日本を好きでいてくれる国こそ、大切にすべきではないか……と、しみじみ思ったのでありました。