うるさい蚊?

ナチスの愛した二重スパイ」(ベン・マッキンタイア著)を読んでいたら、ドイツ側の計画として、当時ドイツを悩ませていた爆撃機モスキートの工場を爆破する、という話が出てきた。

なにしろ超低空で襲来し、爆弾を落として600キロ以上のスピードで去っていく。ドイツの戦闘機はどれも追いつけなかったとか。

昼間のB17などの集中爆撃が済んで、やれやれと思っていたら、単機で夜間に襲来したりするので、まさに蚊のような腹の立つ存在だったと。

胴体が木製なので、レーダーにもかかりにくかったらしい。

 

もともとモスキートは好きだった。

初めて知ったのは中学生のころ見た戦争映画「633爆撃隊」で、その美しいデザインと飛ぶ姿にうっとり。フィヨルドの奥にあるドイツの秘密基地を爆撃するという決死の使命を担い、ドイツ軍の猛攻撃を受けながら超低空で突っ込んでいく姿に、感動すら覚えたものだ。

 

そこで、いまさらながらモスキートのことをもっと知りたいと思って、「第二次世界大戦ブックス モスキート」を読んだ。

あの流麗なスタイルを堪能できる写真満載で、ファンとしては大満足。飛行機のなかでも零戦スピットファイアと並ぶグッドデザインだと思う。

 

爆撃機として運用される際には、思い切って武装は着けなかったという発想が面白い。爆弾を落としたら、高速を生かして、すぐさま離脱する。ロールスロイス製マリーンエンジンは、片肺でも余裕で300キロ以上出せたという。

木製ゆえに修理も迅速に対応できたが、日本と戦った南方戦線では、暑さのせいで接着剤がはがれる不具合が続出したとか。

胴体下部のハッチから乗り込む構造なので、不時着で胴体着陸した場合など、搭乗員が出られずに悲惨なことになった……などの興味深いエピソードも。そうか、あの風防は開かないのか、と知った。

製造したのはデ・ハビランド社だが、オーナーはなんとあの「風と共に去りぬ」のメラニー役、オリビアデ・ハビランドの親戚だとか。アマプラで「風と共に去りぬ」を見たい……と思ってしまった(^_^;)

久々にミリオタの血が騒いで、モスキートのプラモデルも作ろうかと思ったり。こんなふうに、興味は広がっていくんですな〜(ってオレだけ?)。

 

ついでに、実物も見られるのなら見たいものだ。調布飛行場あたりに飛べる機体がやってきたら、ぜひ行ってみたい(来ないか……w)。