大河ドラマ?

若草物語」読了。

文庫本で550ページもあるので、けっこう時間がかかった。19世紀半ばの小説だが、当時のティーンエージャーの暮らしぶりや感性が生き生きと伝わってきて、意外なほど違和感なく溶け込めた。

 

印象的なのは、おもに母親の言葉を通じて随所で語られる道徳観や信条だった。

「お金があっても幸福とは限らない。貧乏でもそれを少しずつ克服していくのは幸福だし、楽しいことだ」、「困っている人には、できるだけ親切にしてあげなさい」……等々。当時のピューリタンの勤勉精神や道徳心、宗教心がよく分かる。

ちょっと説教臭い感じもするが、子どものころこれを読んだら、なるほどと納得し、精神面でけっこう影響を受けるだろう。児童文学として長く読みつがれてきた理由がよく分かった。

 

読み進みながら、映画と同じ展開を期待していたら、猩紅熱に罹ったベスは回復するし、メグは結婚に至らず、プロポーズされたところでおしまいとなる。ちょっと腰折れなまま読了。続きは続編だそうで、仕方なくそれも読む羽目に。

この物語は計4巻もある大河小説で、映画は2巻までの内容をまとめたものとわかった次第。

ちなみに第4巻ぐらいになると、姉妹の子ども世代の話になり、映画はまるで関係ないようだ。まあこちらも、そこまでつきあう元気はない……だろうな(^_^;)