こてんこてん?

「続 若草物語」、やっとこさ読了。これもかなりボリュームがあったので、時間がかかってしまった。

正編に比べると、けっこう前半は退屈だ。後半になって、やっとベスの死、エイミーとローリーの結婚、ジョーとベア教授の結婚と、ドラマが続いて盛り上がる。

 

ジョーがベア教授に愛を打ち明けるクライマックス――。

ベア教授「私は貧乏だし、手の中には、なにもないんだよ」

ジョー「いまはあるわ!」

 

という二人の感動的なやりとりも映画と同じだった。

ちなみに、映画のベア教授はわりと若いフランス人だったが、原作では40くらいのドイツ人になっていた。

 

ところで翻訳の問題だが、正と続では訳者が違う。

続はだいぶ前の翻訳らしく、かなりセンスの古い日本語で、違和感があった。母親が娘のジョーに「それは◯◯ですわ」など、妙に丁寧な言い方をしたりする。

古典を読むのは、ある意味先人たちの保証つきということだから、内容的には安心して読めるのだが、日本語自体の古さがネックになるんだな……と分かった次第。いつか「戦争と平和」でも読むときは、訳者に気をつけようっと(?)

 

ともあれ正続を通読して、映画と原作の違いがよく分かり、スッキリした。

映画「ストーリー・オブ・マイ・ライフ」は、原作小説の正・続のエキスをうまくまとめたものであることがよく分かった。その意味で、あの映画はアカデミー脚色賞ぐらいもらっても良かったと思うのだが……。

 

それにしても、こんなに長い小説とは思わなかった。実は全4巻の大河小説で、やっとこさ半分まで来ただけなのだが、とても気力が続かないので、これでおしまいにしようっとorz