硫黄島

C・イーストウッド監督の硫黄島二部作のお勉強にと、
「名をこそ惜しめ」(津本陽)を読む。
本土防衛のための時間かせぎとして、援軍もなく見捨てられた
硫黄島の日本軍の、絶望的な戦いを描く。
聞きしにまさる凄惨な肉弾戦、消耗戦。
物量において実に3500倍の米軍を迎え撃ち、大損害を与えた
その鬼気迫る戦いぶりは、日本人とは何かを、改めて考えさせる。
ほぼ全滅した約二万の兵士のうち、一万人は自殺であったという
のが、なんともやるせない。
あまりの凄惨さに言葉もなく、読み終わって
しばし茫然としてしまった。


イーストウッド二部作のうち、日本側の視点から描いた
硫黄島からの手紙」が、この戦いをどんなふうに映像化して
いるか、いまから大いに楽しみだ。
でも頼むから、「SAYURI」みたいな日本は
やめてくれよ(見てないけどw)。