2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

イヤミな男

「芥川賞の偏差値」(小谷野敦著)を読む。 歴代の芥川賞全作品をレビューしているが、なにしろ小谷野は博識と薀蓄で ネチネチとイヤミを言うのが売りなので、褒めているものはほとんどない。だから、読書ガイドとしては全然役に立たない(笑)。 とくに2014…

崖っぷちの男?

Tジョイ大泉で「ハクソー・リッジ」(メル・ギブソン監督)を見る。 太平洋戦争の沖縄戦で衛生兵(Combat Medic)として従軍したデズモンド・T・ドス(英語版)の実体験を描いた戦争映画。デズモンドはセブンスデー・アドベンチスト教会の敬虔なキリスト教徒で…

凄腕

ツタヤの高すぎ新作レンタルで、『ザ・コンサルタント』を見る。人気作らしく、ブルーレイが出払っていたので、仕方なくDVDを借りた。 同じ料金なのにと業腹だったが、まあベン・アフレックの間延びした長い顔を 高精細画質で見ても仕方がないか、と思い直し…

円熟

CD「あなたと共に生きてゆく 〜由紀さおり テレサ・テンを歌う〜 」を聴く。 文字通り、由紀さおりがテレサ・テンのヒット曲をカバーしたニューアルバムだ。 ヒットした前作の「1969」は、歌謡曲にも由紀さおりにも、 こんな鉱脈があったのか!とビックリさ…

ブルジョワ(2)

紀ノ国屋が賑わっているのを見て、ふと不安になった。 それはスタバの進出だ。 ブルジョワな紀ノ国屋に客が来るなら、うちにも来るだろう!と踏んで、西荻に出店する……かもしれない。 いまや中野以西の中央線でスタバのないのは西荻ぐらいだろう。 (こまか…

ブルジョワ?

西荻の駅ナカに紀ノ国屋がオープンしたので、野次馬根性で行ってみた。 夜8時くらいだったが、黒山の人だかり……入場制限のため、 入口付近に大勢並んでいる。 並んでまで入る気もなかったが、幸いすぐ入れた。 品揃えは、たしかにいいもの、珍しいものを置い…

デジャブ

「アメリカ側から見た東京裁判史観の虚妄」という本を読み始めたら、なんだか既視感のある内容……。 Macで日記を検索したら、去年借りていたことが判明。 この手の本はいろいろ読んでいるので、ごちゃまぜになってしまったようだ。 タイトルも似たようなのが…

自己犠牲

それにしても、思い返すと「七人の侍」の前半は面白い。 それぞれの特技とキャラを持った侍が一人ずつ集まってくるプロセスには、わくわくさせられる。 そこでふと思った。 これは、日本以外では成立しにくい話ではないのか?と。 大した報酬ももらえないの…

新旧比較

ツタヤの高すぎ新作レンタルで「マグニフィセント・セブン」を見る。 あまり期待せずに見たのだが、やはり今市今仁の哲チャンだった。黒澤のオリジナルはもとより、スタージェスの「荒野の七人」にも及ばない。 そもそも、リーダー役がデンゼル・ワシントン…

ずっこけ

「晩春」で一番ずっこけたのは、父親・笠智衆のセリフだった。 終盤、「お父さんとずっと一緒にいたいの」と訴える娘・原節子に、父親は、じっくり結婚の意味をさとすように話して、説得する。そして念を押すように、 「お父さんはもう56だ。お父さんの人生…

発見

ツタヤの旧作レンタルDVDで、久しぶりに小津の「晩春」を見る。 何度も見ているが、何度見ても面白い。 今回再認識したのは、原節子の美しさだった。 父親の再婚話を聞いたときの娘(原節子)の硬直した表情と態度が、ドキッとするほど怖い。そして美しい。 …