やってませんてば。

映画「それでもボクはやってない」を見る。
日本では珍しい裁判劇で、ハリウッド製なら絶対
被告と弁護士が恋愛関係になるとか、ロマンスや
お色気サービスをからめるところだろうが、
どっこいこっちは硬派一点張りのマジな社会派ドラマ。
取り調べや裁判に関する圧倒的な情報量で押しまくり、
2時間半近くを飽かせずに見せる力量は大したものだ。


本当に痴漢をやった男はさっさと犯行を認めて数時間後には
釈放され、社会的にも傷つかない。
痴漢と間違えられた主人公は長期間拘留され、
勝ち目のほとんどない裁判に巻き込まれる。
「やってない」ことを証明するのは、かなり大変だ。
いやはや、生半可なスリラーよりよっぽどコワイ映画だった。
見終わっての感想は、「とりあえず、満員電車には
乗らないようにしよう」。