「チェンジリング」
大泉Tジョイで「チェンジリング」を見る。
ある日突然消えた最愛の息子を巡る、母親の戦いと苛酷な運命。
いまや、あと何作映画を撮れるのかスリリングな存在になりつつある
C・イーストウッドの、まったく衰えを見せない演出力に感嘆。
というより、ますます巧くなっているのにビックリ。
「カッコーの巣の上で」を想起させる精神病院の恐怖、
「悪魔のいけにえ」風のやたら怖いシーン、
「天国と地獄」のラストのような息詰まる対決、
そしてアメリカ映画の伝統的ジャンルの裁判映画風と、
見せ場も盛りだくさん。ひとときもゆるまない緊張感に、
時間を忘れる。正統派、王道をゆくという言葉がピッタリの
堂々たる傑作だ。本年のベストワン決定!(早いなオイ)
それにしても、もう立派な後期高齢者(?)なのに、
この人を見ていると、成熟とか進化は、いくつになっても
可能なんだと安心してしまう。まさに高齢化社会の模範とすべき
スーパースターではないか。ワタシなんかまだまだ若輩者……(^^;)。
イーストウッドの爪の垢を煎じて飲みたいものだ。
ちなみに予告編で、彼の最後の?主演作と言われている
「グラン・トリノ」をやっていたが、これもまた良さそうなので、期待大。