ひとのせい
「イングロリアス・バスターズ」に関連して、ヒトラーと
ナチに関する新書本を続けて読んだ。「ヒトラーとユダヤ人」、
「ヒトラーの側近たち」、「ホロコースト」など。
なぜヒトラーがあれほどユダヤ人を攻撃し、
絶滅させようとしたか知りたかったのだが、
明確な答えはなかった。分かったのは、偏執狂的と
いえるほどのユダヤ人への徹底した敵対意識である。
戦争もインフレも失業も、とにかくなんでもユダヤ人の
せいにしてしまう。ユダヤ人陰謀説をまき散らす。
死ぬ直前の文書にまで、それは貫かれているので、
いったいこの男になにがあったのか?と唖然としてしまう。
この「わかりやすい敵を作る」「なんでも人のせいにする」と
いうのは、往々にして大衆受けするので、政治手法として
いまも用いられている。意識的にか無意識にか知らないが、
某都知事やら某市長なんかがそれだ。
レベルは違うが、私も往々にして人のせいにすることがある。
仕事が遅れそうになったときは「そもそも発注がおそい」とか、
原稿内容に文句を言われたときは「相手があまり喋って
くれないので」とかなんとか。
人のせいにしてしまうと、ほんとラクなのである。
気をつけよっと(←それが結論かいw)。