後味わるし

TSUTAYAのキャンペーンで見た作品のなかで、いまのところ
圧倒的に印象的なのは「ファニーゲームUSA」だ。
別荘に侵入してきた若者2人が振るう理不尽な暴力の数々を描き、
不愉快極まる印象を残す。最後まで見ても、カタルシス
救いもない結末には、ただただ唖然。
ハリウッドのバイオレンス映画がなまっちょろい、
嘘くさいものに思えてくるほどだ。


見終わっていろいろ考えさせられた。世界で繰り広げられている
暴力の数々は、被害者の視点から見るとこの映画のように
救いもなく、ただただ理不尽で不条理なものなのだろう……と。
ドラマのような勧善懲悪も正義もない、暗黒の世界なのだろう、と。
そういう意味では、暴力の根源、不条理性に迫った画期的な映画ともいえる。


昔、「決してひとりでは見ないでください」という
キャッチフレーズがあったが、この映画の場合は、
「決してデートでは見ないでください」、「ひとりで見ないと、
後悔する」というところか。デートムービーとして見たら、
そのあと2人の仲がどれだけ気まずくなるか、想像するに余りある。


そういうわけで、凄いことは凄いのだが、決して人には
薦められない映画である。
よい子のみなさんは見ないでね(^^;)。