死にやせん?

「もう年はとれない」(ダニエル・フリードマン)を読む。
なんと87歳の元敏腕刑事が活躍する、シニア・ノワール
高齢化社会にピッタリの新しいヒーローを創出して
成功している。
高齢でガタのきたアタマと体――というハンディが、
そのままサスペンス要素になっている点が素晴らしい。
なにより、主人公の意地の悪い性格と毒舌が魅力的で、
あたり構わずタバコを吸ったりイヤミを言うなど、
まわりの迷惑を気にしないところが痛快だ。
久々に強烈なキャラクターの小説を堪能した。
すでに映画化が決定しているとかで、主役は誰もが思うだろうが、
クリント・イーストウッドにやってもらいたいところだ。
さながら「ダーティ・ハリー」のはるけき後日談といった
キャラのイメージで、大ヒットは間違いない。


小説のほうも第二作が発表されているらしいが、問題はただひとつ。
息の長いシリーズ化は難しいところだ(^_^;)。