富士山にて(2)

久々に富士山に行って、思い出したことがある。
昔、多少景気も良くて、クルマでよく富士山周辺を
ドライブしていた頃、ふと「このへんに住むのもアリかな」と
思ったことがあるのだ。
武田百合子の「富士日記」を読んでいたせいもある。


山中湖周辺のどこかに、マンションタイプの別荘を買う。
ふだんは都内で仕事をやり、週末や夏は富士で過ごす……なんて
優雅な生活を、つかの間夢見たものだ。
しかしいま、夜に早々と灯の消える有り様や、ツタヤやコンビニに
行くのも不便な環境を目の当たりにして、そうしなくてよかった、と
つくづく思った。
そもそも、図書館はどこにある? 自転車で行けるのか?(^_^;)


きっと退屈で死にそうになるに違いない。
毎日富士を眺められるのはぜいたくとは思うが、毎日見ていたら
ありがたみもなくなるだろう。
観光地なんて、たまに来るからいいんだよな……と、
あらためて思ったことでありました。