衝突!

本年度アカデミー作品賞・「クラッシュ」を見る。
このタイトルのあとに、「ギャルズ」を連想したアナタ、
相当古いですぞw いや、ワタシも好きでしたけどね。


人種のるつぼ・ロサンゼルスで、いろんな人種がからみあい、
クラッシュ(衝突)が起こる群像劇。
マット・ディロン、かなりイヤなヤツかと思わせて父親思い
だったり、決死の覚悟で交通事故の女性を救ったり、
一筋縄でいかない複雑な多面性を見せてみごとな演技。
いい役者になったもんだ。
イラン人の拳銃にまつわる印象的なエピソードをはじめ、
複雑に交錯する衝突のドラマを、巧みな脚本と演出で
裁ききっている。
DVDを買って何度も見たいというたぐいの映画ではないけど。


それにしても、違う人種同士で差別しあい、拳銃の弾が普通に
飛び交う日常。ここでは英語ができなければバカにされ、
ろくな仕事にもありつけない。
「日本もアメリカの50番目の州になればいい」という冗談が
あるが、これ見るとやっぱりかんべんしてほしいと思う。
「少なくともお前等には、2000年の伝統を持つ日本文化と言葉は
分かるまい。ザマーミロ」と言える立場を保っておくほうが
なにかと有利だし、独善に走る超大国アメリカへの抑止力に
なるというもんだ。
某総理がプレスリーのマネをして失笑を買ったが、
いつの日か、待ちわびたい。オタク世代のアメリカ大統領が
杉並のアニメーションミュージーアムを訪れて、
「オレはガンダムを見て育ったんだ!」と感涙にむせぶ光景を。