ためしてラテン

「荒ぶる血」(J・C・ブレイク)を読む。
このミステリーがすごい!」で06年度2位に入った作品。
マカロニウエスタンのような、フィルムノワールのような、
あるいは青春小説のような雑多な要素が盛り込まれ、
なかなか一筋縄ではいかない小説だ。
しかし、メキシコ国境あたりという舞台設定と、前半大して
話が動かないせいで、ワタシにはあまり向いてない本だった。


派手な銃撃戦が展開される後半の盛り上がりはすごいが、
どうもこういうのは「小説だからって好き勝手に書くなよ」とか、
「それなら映画でやりゃいいじゃん!」と突っ込みたく
なってしまう。まあ本作の場合は、
ぎりぎりでバランスがとれている印象だ。


以前、ガルシア・マルケスの本を読もうとパラパラめくったら、
改行もスペースもなくぎっちり活字が風呂場のタイルのように
詰め込まれていて、あっさり諦めたことがあるが、
ラテン系のヒトって文学に関しては粘着質なんだろうか?
小説に関しては、どうもワタシとは相性が悪そうだ。
それにしても風呂場のタイルって……古い?(^^;)