連戦連敗

「連戦連敗」(安藤忠雄)を読む。
建築家・安藤忠雄の、東大での講義録をまとめたもの。
国際的なコンペに挑戦しては負け続けている、というのが
タイトルの由来。
もちろんコンペに勝てば巨額の設計料が入るだろうし、
一方で安定的な収益をあげられる仕事を確保しつつ
挑戦しているんだろうが、彼ほどの有名建築家でも
そんな状態とは、ちょっと驚きだ。
ちなみに、うちの業界でもときどきコンペはあるが、
基本的にやりたくない。負けたらただ働きだし、勝っても
安藤の設計料とは天と地くらい額がちがうし(^^;)


しかし、負けても負けても安藤は挑み続ける。
「建築に関するさまざまな事象に思いをめぐらせ、その可能性を
ただひたすらに追い求める。コンペは自らの思う建築、即ち
自分自身を発見し、追求する絶好の機会だ。創造という行為が
あるとするならば、この思考の蓄積こそが、唯一それを可能に
する手立てとなるのではないか。モノをつくる、新たな価値を
構築するという行為の大前提が、この闘い、挑戦し続ける
精神にあるように思う」
というあとがきに、ちょっと感動した。


よし、ワタシも挑戦するぞ。
新しいオヤジギャグの創造に向けて……w