ええぞ早川?

自転車は好きだが、たぶんロードバイク方面には一生縁がないと思う。
なんといってもドロップハンドルとビンディングペダル、そしてあの
お尻にピッタリのタイツが大きな壁だ。
ワタシの頭は脳みそがいっぱい詰まっていて重いので、前傾姿勢になる
ドロップハンドルは辛いし、ビンディングペダルはいざというとき
足がはずれないので恐い。そして、だれもワタシのタイツ姿は
見たくないだろう。もちろんワタシもだ(^^;)。


「まちがいだらけの自転車えらび」(エンゾ・早川)は、そんなワタシを
安心させてくれる本だった。
「太っていればかっこわるいし遅いしケイデンスあがらないし空気抵抗大きい
からロードバイクは無理。体脂肪15%以下ならOK」
「本気でロードバイクに乗りたいなら、あらかじめ体重を『身長マイナス100』まではダイエットしておくのがルール」
ロードバイクを作るなら、予算は30万から上で」
……などなど、ストイックかつ厳しいご託宣によって、安心してロードバイクへの道を
断念することができた。
そのほかにも自転車業界や一般ユーザーを刺激する独断と偏見に満ちた内容で、
なかなか読み応えがあった。


タイトルで想起させるように、はたしてエンゾ・早川は、
自動車の辛口批評で一時代を画した徳大寺有恒のような
存在になれるだろうか? 
動く金が、クルマ業界に比べてケタ違いに少ない自転車業界で
そんな風になってどうすんだ?という気もするが、
ちょっと興味深い存在ではある。