舟を編む

レンタルBRで「舟を編む」を見る。辞書を作るというだけの
動きのない話をどうやって映画にするのかと思っていたが、
ひきこもりっぽい主人公の成長物語とチームワークの話に
なっており、なかなか面白かった。
やたらどなったり肩をいからせたりするような、安っぽい
演出がないし、俳優がみな自然体で、登場人物になりきっている。
意外なほど正統的な日本映画の良さを再認識させられた。


辞書作りという仕事についても、丁寧に描かれる。
たんねんに市井から言葉を拾い集め、語釈に頭をひねり、
めくりやすい紙質にこだわり、何回も校正を繰り返し、
十数年もかけてひとつの辞書を作っていくという、
気の遠くなるような作業……これぞ日本人の得意技だなあ、と
感心した。
本作はアカデミー賞外国映画部門の日本代表作品に選ばれた
そうだが、そういう意味では日本人とはどんな民族か理解して
もらえる、いかにもな作品といえるだろう。もっとも、
作中に頻出する、辞書に載せる言葉についての説明とか解釈は、
外国人にはわからないだろうから、受賞は難しいだろうなあ(^_^;)。


原作も読みたいのだが、図書館にリクエストしたまま、
だいぶ日が経っている。さっき確認したら、
800人以上待ちになっていた((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル。