羨望?

海賊とよばれた男」(百田尚樹)を読む。
……はずだったが、上巻前半もいかないあたりで
放り出した。実在の人物に材をとったせいか、
礼賛ばかりで紋切り型の描写が目につく。
これでは社史を読まされているのと変わらない。
永遠の0」が良かっただけに、期待したのだが、
あえなく挫折。
Amazonの、評価の低いレビューを読むと、
ワタシの気分にピッタリのものが見つかり、
ちょっと溜飲を下げた。


舞台となる出◯興産は、組合なし、社員をリストラ
しない社風など、異色の経営で知られる会社だ。
昔、高校の同級生に鼻持ちならない大嫌いな
タイプがいたのだが、その男がこの会社に受かって
「これで一生安泰だ」と喜んでいる――という話を
人づてに聞いて、「ケッ!」と思ったことがある。
いい若いもんが、そんなに安定志向でいいのか!と、
当時のワタシは反対制な気分で、内心毒づいたものだ。
いまは……正直彼が羨ましい気もする(^_^;)