自分の壁

「自分の壁」(養老孟司)を読む。
養老先生の「壁」シリーズ?最新作だ。
自分さがしなんて無駄なこと、「本当の自分」を探すより
「本物」の自信を育てたほうがいい……etc.を、いつもの
養老調で語っている。
ここのところ、やたら自分探しとか本当の自分を求めて、
なんてブーム?が続いていたし、そういう歌や本もじつに
多かったので、やたら気持ち悪いなあと思っていた
ワタシには、大いに頷ける内容だった。


もっとも、若いころに自分のことが分からないのは
当たり前だ。
就活をしていた頃なんて、自分に何ができるのか、どんな
取り柄があるのか、さっぱり分からなくて不安になったものだ。
年をとると、能力の限界とか不向きなこととか、自分のことが
分かりすぎて、ほんとイヤになる。もう遅いけど。
つまり自分の壁とは、年を経ると自然に超えられるものなの
だろう。たぶん。


どの本か忘れたが、養老先生の言葉でいちばん納得したのは、
「世の中変えるより、自分を変えたほうが早い」と
いうものだった。
いろいろな含みをもった、奥の深い言葉ではないか。
それ以来モットーにしているのだが、自分を変えるのも
なかなか大変だ。
まず夜更かしをやめて、部屋の片付けをして、規則正しい生活を
心がけて、スィーツの食べすぎもやめてと……えっ、
ちがう?(^_^;)