あの姿をもういちど

ツタヤのレンタルDVDで「やわらかい手」(2007年)を見る。
なんと主演がマリアンヌ・フェイスフル。
上京した年に名画座で見た「あの胸にもういちど」の印象が
鮮烈だ。全裸にレザースーツをまとい、ハーレーにまたがって
恋人アラン・ドロンのもとへ走る姿はなんともエロチックで
センセーショナルだった。
のちに再見すると、本人は全然バイクに乗ってなくて、
スタンドインを使っているのがもろ分かりで
興ざめしたが……(^_^;)。


あれから40年。
この間の経年変化はいかほどか、ほとんど怖いもの見たさで
臨んだわけだが、まさに不安は的中、体型も容貌も年相応に
すっかり変わったありさまに、言葉を失った。
レザースーツは、物理的に着れないだろう。
しかしまあ人のことはいえない。お互いに年を
とりましたねえ……としみじみ。
クリード」のスタローンを見たのと同じ哀愁を味わった。


しかし、映画自体はなかなか惹きつける佳作だった。
愛する孫のために治療費を稼ごうと、風俗店に飛び込んで、
その奇跡のゴッドハンド?で売れっ子になる、という展開。
その店が、日本の風俗店を倣ったという作りになっているとか、
孫に買って行ったおもちゃが、007のアストンマーチン
ミニチュアカー……というあたりが、ちょっとツボでありました。
あ、だから「ゴールドフィンガー」というオチか?www