演出力

つかこうへいといえば、思い出すことがある。
熱海殺人事件」といえば、つかの代表作であり、客席が爆笑につぐ
爆笑で湧いたものだ。
ところがいつだったか、別の劇団の「熱海――」を見に行ったのだが、
クスリとも笑えない。ちっとも弾まないし、盛り上がらない。
要するに面白くないのだ。
同じ台本を使っているのに……。
なにかキツネにつままれたような気分で、劇場を後にしたものだ。
これが「演出力」の違いというものか……と、気付かされた一件でありました。
そういえば「椿三十郎」のリメイクにも、それはいえるなあ……(^_^;)


芝居は結局、継続的に見たのはつかこうへいと東京ヴォードヴィルショー
ぐらいだったが、あの頃の独特の盛り上がりは忘れがたい。