君の名は。

アニメ「君の名は。」が大ヒットしているとか。
見てないのでなんともいえないが、これはタイトルも大いに
関係しているような気がする。
かつて銭湯の女湯をガラガラにさせたという伝説のラジオドラマを聴き、
そして岸恵子佐田啓二の映画を見た高齢層がリメイクと勘違いして、
どっと映画館に押し寄せた……ってことはないか(^_^;)。


日本語は便利で不思議な言葉だ。「君の名は?」を英訳すれば「What is your name?」であり、アメリカ人が聞けば
なんて間の抜けたタイトルか、と思うだろう。
ところが日本語で短く切れば、なんともいえない余韻と情感が
生まれる。


それに、これは普通疑問文と捉えるだろうが、
平叙文(君の名は◯◯だ、とか)を途中で切ったもののようにも
受け取れる。
つまり読み手に「どっちだろう?」と「引っ掛かり」を
感じさせる点でも、記憶に残りやすくなっていると思う。
短くすればするほど味わいと想像の余地が生まれる日本語。
俳句にも通じる世界だ。


そういえば宮崎アニメ「風立ちぬ」も同じようなタイトルだ。
つまり、知名度の高い、なるべく短いタイトルをリユースすること。
これがヒットの秘訣だ!なんつって。
映画会社は、いまこの種のタイトルを必死で探しているに違いない(^_^;)


それにしても、見たいなあ「君の名は。」。
アニメを封切りで見たことのないワタシですら、
評判につられて、ついフラフラと映画館へ誘い込まれそうだ。
それこそ、昔の映画を見た世代と思われやしないかが、
ちょっと気になるんだけど(考えすぎ?w)