勝手にしやがれ

ツタヤの高すぎ新作で「勝手にふるえてろ」(大九明子監督)を見る。
26歳の恋愛経験ゼロの女性がヒロインの、勘違いラブコメ
松岡茉優が圧倒的に巧いので驚く。演技というより、地でやってるとしか思えないほどのなりきりぶり。セリフの一語一語、所作の一つひとつに引き込まれてしまう。
ちはやふる」などで存在感あるなあとは思っていたが、これほど巧いとは……。
ほかの映画での批評で、「小津映画での杉村春子的にうまい」とあったが、言い得て妙だ。しかも杉村サンより美人だし(^_^;)……当代の若手では一番の演技派ではないか?
この松岡と、これまた神がかり的に巧い安藤さくらの出ている「万引き家族」が、またまた楽しみになってきた。


ところで私は、良かった映画は原作も読むことが多いのだが、「勝手に……」は読むつもりがない。
なぜなら、原作の綿矢りさには「蹴りたい背中」でガッカリさせられた苦い想い出があるから(^_^;)。
「えっ、これだけの話?」と、思わず原作者の背中を蹴りたくなってしまったw
芥川賞は信用できない、と思うに至った小説である。この映画でまた綿矢の読者が増えるなら、「勝手に増えてろ」(?)と思うゆえんである。
ま、相性なんだろうけど。