こりゃないよ

ツタヤのレンタルで『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』を見る。
ブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」にオマージュを捧げた続編的作品……というので、それではあの映画で印象的だった悪役日本人の描き方はどうなっておるのか、という期待(?)で借りてみた。


いや〜、じつにひどい描き方でうんざり。
舞台は1925年の上海。悪役の日本人大佐は、ダース・ベーダーも真っ青の悪の権化だ。地元のクラブでは傍若無人に振る舞い、中国人に暴力を振るう。
なぜか空手道場の主でもあり、ドジを踏んだ部下を、みんなのいる前で、空手の突きで殺してしまう。
おいおい、軍隊でそれはないだろ(^_^;)
大佐は日本本土からの指令で、レジスタンス活動を行う中国人を次々に暗殺していく。殺したら、リストの名前を消して、「殺」のハンコを押していく、というあたりに脱力……。


最後は主人公のスーパーマン、ドニー・ウェンと対決して、もちろんやられるのだが、
むこうの観客はこれを見て大喝采なんだろうな。
2010年の映画だが、日本人の描き方に進歩がない。というか、ますますひどくなっているではないか。
いくら荒唐無稽といっても限度があるぞ!と怒り心頭に発したのでありました。


主人公ドニー・ウェンの動きは、極端なコマ落としと合成で見せているので、ホントはどの程度すごいのか、よく分からない。その意味では、ブルース・リーは分かりやすかったなあ。


そういえば、ドニー・ウェンって、サッカーの長谷部誠に似てるなあ。
いや、リクルート江副浩正か? 若い頃の丹波哲郎か?
などと思いながら、早送りで見てしまった。
監督はアンドリュー・ラウ。「インファナル・アフェア」3部作に感心しただけに、落胆は大きい……Orz
いろんな意味で、考えさせられる映画でありました。