DVD「ザ・ロード」

ザ・ロードといっても、高橋ジョージではない。
終末世界を旅する父子を描いたロードムービーである。
コーマック・マッカーシーの原作は読んでいたので、あの終末世界の
描き方に興味があったのだが、残念ながら期待はずれ。
CGで作りだした無残な世界は、マッカーシーの文章を超えてないし、
自分たち以外の人間はすべて敵、という恐怖の状況も
あまり伝わってこない。
なんでも絵にして見せると、かえってダメなジャンルって
あるんだな~と再認識した次第。
退屈もしないが、二度みたいという映画でもなかった。


そういえば原作のあとがきで、主人公の父子がショッピングカートを
押しながら旅する姿は、子連れ狼さながら……という記述が
あったのを思い出した。マッカーシーは「子連れ狼」を見て、
その設定をいただいたのではないか?――と思わせるような
書きぶりである。まさかぁ???
私もつい映画のなかで、父親がカートに隠した日本刀やら機関銃を
引っ張り出して大暴れするのでは……と期待したのだが、
そんなことはなかった(←当たり前w)