それでも不満は残る

ツタヤの夢の旧作で、「それでも夜は明ける」を見る。
今年のアカデミー作品賞受賞作。
北部の自由黒人が奴隷商人に拉致されて南部で奴隷として
酷使される……という悲惨な話。
差別と虐待の描写は見ていてつらくなるが、内容的には、さして
新味はない。なぜこの手の映画がいま作られたのか?と、
不思議に思った。
まあアメリカ人は忘れっぽいので、時折こういうものを見せて
学習させないとダメなんだろうな……と勝手に解釈。


マイケル・ファスベンダーイカれたサディストぶりは想定内
だったが、気の弱い農場主のベネディクト・カンバーバッチには
裏切られた。
彼が、いつその秘めた凶暴性を爆発させて主人公をいじめまくるのか
期待?しつつ見ていたのに、意外と何も起こらず、あっさり退場。
オイオイ、いまカンバーバッチを使うなら、これはないだろ? と、
文句たらたら。まあ事実に基づいた話ということなので、仕方ないか。


しかし一番の謎は、この監督の名前だ。
スティーブ・マックィーン???? 黒人なんだけど。