硫黄島に上陸せり

映画「父親たちの星条旗」を見る。
硫黄島の山頂に星条旗を掲げた兵士たち。
戦争の英雄に祭り上げられた、その若者たちの皮肉な運命を
描いて、監督イーストウッドは、〈戦争〉の意味を
新たな切り口で提示してみせる。
戦争の悲惨さを声高に主張したりしない、その淡々とした
演出が、かえっていろんなことを考えさせる。
見たあとから、じわじわ効いてくる映画といっていい。
アカデミー作品賞、キネ旬ベストワンは堅いと見た。


ちなみに戦闘場面のものすごい迫力には、
映画ズレしているはずのワタシも度肝を抜かれた。
硫黄島沖を埋め尽くす米軍の大艦隊も、CGなんだろうけど
とてもそうは思えないリアルさ。
戦争映画も、ここまできたか。


そして、最後に付け加えられた「硫黄島からの手紙」の予告編も、
じつに期待をそそる出来で、早く見たいなっと。