ヘンリー・フォンダにはなれない

裁判員制度はいらない」(高山俊吉)を読む。
将来、もし裁判員に選ばれたら、陪審員映画の名作
12人の怒れる男」を見て勉強し、ほかのメンバーが
全員有罪を主張しようと、自分ひとり冤罪を主張して
被告を無罪に導いてやる……などとカッコいいことを、
じつは頭の片隅で考えないでもなかったのだが、
これを読んでその夢?は無惨に打ち砕かれた。
とてもワタシはヘンリー・フォンダにはなれそうもない。
なぜなら、実際の裁判は裁判官が終始リードするのみで、
裁判員はその内容を理解するだけでも大変らしい。
なにか意見を言っても、結局百戦錬磨の裁判官に
丸め込まれるだけ。
そして裁判員の拘束時間をなるべく少なくするために、
さっさとスピード審理し、チャッチャッと被告を有罪にして終了
……てなもんらしい。


裁判への参加は義務で、正当な理由なく断れば罰則もある。
仕事を休んで参加するのは、多くの国民にとってかなりの
苦痛だろう。
国民を巻き込み、国をあげて、壮大なムダをやろうとしている
ことは、よく分かった。


ちなみに、もしワタシが被告であったとしても、
この制度はイヤだな。だって一般常識に著しく欠けるヤツが
裁判員に選ばれて、「きょうは気分悪いから死刑!」、
「コイツは顔が気に入らんから無期懲役!」とか思われちゃ、
かなわんヨw