データはデタラメ?

「空気と戦争」(猪瀬直樹)を読む。
昭和16年、戦争開始の少し前に、各界のエリートを集めて
総力戦研究所という組織が作られた。いまでいうシンクタンクで、
あらゆる角度から情報収集・分析を行い、日米もし戦わば……の
シミュレーションが行われた。
その結果、緒戦は日本が勝つが、やがて国力の差が現れて
劣勢となり、最後にはソ連が参戦して敗北に至る……と、
まさに歴史通りの結論が出たというからビックリだ。
しかし陸相東條英機は、「まさに机上の空論。戦争は
理屈通りにはいかない」と一喝してこれを無視したという。


データと分析の正しさを軽視すると、ろくなことにならんですな。
そういえば、選挙で、開票が始まったとたんに当選確実が出る
のが不思議でしかたないのだが、これも統計と確率の問題だろう。
といいつつ、本書で頻繁に数字が出てくる箇所はサクサクッと
飛ばし読みしてしまった。算数が苦手なもんで……(^^;)