セルフをディフェンス?

大東亜戦争敗北の本質」( 杉之尾宜生著・ちくま新書)を読む。
文字とおりの内容で、日本は兵站を軽視し、無秩序に
戦線を拡大したため、輸送経路を破壊されて敗北に
追い込まれた、ということを丁寧に説明している。。
まあ兵站の道は平坦ではなかった……ということでしょうな(^_^;)


ミッドウェイでの敗戦について、敗戦の事実を隠蔽し、
責任追求も行わなかった……というのも日本的だ。
なにしろ、真珠湾奇襲では、アメリカ側の責任者=太平洋艦隊
司令長官のキンメルは、責任を取らされて解任、降格されたと
いうのだから、対照的といえる。
日本って、この頃からなあなあ体質だったんだなあ(^_^;)


著者は防衛大卒だが、防衛大は戦史を客観的に、きちんと
検証しているらしいところは好感が持てる。
そういえば、高校の同級生で防衛大に進んだ男がいたことを
思い出した。なにしろ高校生のとき、
防大卒業後は自衛隊に勤務して、定年になったら
天下りする」と言っていたので、内心あきれるとともに、
その先を読む才能?に、妙に感心したものだ。
もう退官したと思うが、いい時代を過ごして、有事に関わる
こともなく、見事に逃げ切ったことだろう。
日本を守るより、我が身を守るのがうまい……というべきか。
さすが防衛大(^_^;)。