大期待作

「機長、究極の決断」(静山社文庫)を読む。
2009年の「ハドソン川の奇跡」といわれた航空機事故を、機長の立場から
描いたドキュメント。
なぜこれを読んだかというと、この9月に映画(C・イーストウッド監督)が
公開されるので、予習しておこうと。
事故そのものは、離陸から不時着水までわずか5分くらいの話なので、
たぶん映画は、合間合間に主人公の半生をカットバックで
描いていくんだろうなあ……と思っていたら、原作からしてまったく
その通りだった。考えることは同じだなあ(^_^;)。


短い時間のうちに迅速で冷静な判断を下し、ハドソン川に無事着水させた
機長の半生は、ひとりのヒコーキ少年の成長ドラマとして面白いし、
プロとしてのその真面目な考え方、努力には胸を打たれるものがある。
責任感、使命感、高度な知識と技術……NHKの「仕事の流儀」、
拡大アメリカ版という感じだ。
同じ事故でも、真っ先に船長が逃げ出した、どこぞの国とは
えらい違いだナ〜(^_^;)。


とにかく巻を措く能わずの面白さで、あっという間に読了。
墜落の危機が迫るサスペンスはまさにハラハラものだし、
着水後の救助活動での助け合いには、思わず胸が熱くなった。
これは、大感動作の予感。映画が非常に楽しみになってきた。