迷ったら……?

「定年後の知的生産術」(谷岡一郎著)を読む。
著者は社会学者で、某私大の学長でもある。
毎年、入学式で新入生に言うのは、
「やるかやらんか、迷ったらやる方を選びなさい」ということだそうナ。
著者自身、この言葉を実践してきて、トータルで大きく成長することができた、という。
なかなか含蓄のある言葉ではないか。


この話を某所でしたら、ひと回り年下の女性が「うーん、そうよね。迷ったらやる方だよね」と、なにか遠い目で思い出すかのように深く頷いた。
きっと昔、道ならぬ恋かなんかで迷ったことでもあったんだろうな――と、あらぬ想像をしてしまった(^_^;)


この言葉の正しさを実証する例がある。
昔、西荻に中古FAXを販売している店があった。FAXがオフィスの必需品になりつつあった時期で、格安だったので、私もここから何台も買ったものだ。
ところが店長は無愛想な男で、店頭で迷っていると、「迷ったらやめな」と言うのである。
ムッとして、いや、やめたらアンタは儲からないだろう?と内心突っ込んだものだが……。
きっと忙しいので、安い中古で迷ってる客なんか相手にしたくなかったんだろう(^_^;)
そして、その言葉が間違いだったのは、数年後にあっさり店が潰れてしまったことで証明された。
「迷うなら買いな」というべきだったのだ、彼は(単にFAXの価格が急落して中古が売れなくなっただけ、という説もある)。


まあもともと優柔不断な私ではあるが、これからは「迷ったらやる」ことを心がけようと思う。
そうだ! たとえば吉野家へ行って、「牛丼の特盛にすべきか否か?」と迷ったら、特盛にすればいいんだな、と(ちがう?w)。