待つわ

あみん……と言えば、人を食ったアフリカの大統領、ではない。
かつて「待つわ」で大ヒットを飛ばした女性ふたりの
コーラスユニットだ。
その二人の軌跡を、歌とともに紹介したNHK「SONGS」、
なかなかいい番組だった。
名古屋から上京してソロとして活動を始めた岡村孝子
もうひとりの女性も、就職のため上京し、つきあいはずっと
続いていたという。それぞれに出産やいろいろな悩みを経て
またふたりで「あみん」として、歌い始めたという。
デビューから25年を経て聴く「待つわ」は、それだけの
味わいを持つ、いい曲だった。
ふたりともいい意味で、あの清楚な素人っぼさは変わってないし、
それでいて成熟した女らしさがあり、歌にしっとりと大人の
味わいが加わっている。人生の厚みってやつですか。
いまどき、この感じは世の中的に受けるかもしれない……と
思ったりした。


それに「待つわ」というのも、いろいろ意味深なタイトルだ。
当時も景気回復を待つわ、と喩えられたものだが、いまなら
年金、格差、食の安全、少子化、環境など、解決を待ちたい
問題は、山とある。「待つ」だけで、自らは積極的に関われない
(or関わらない)いらだたしさ、やるせなさも含めて、なんだか
いまの時代にピッタリくるような気がする……ナンチャッテ。


ワタシも、待っているものはいろいろある。
かつてのような業界バブル、わりのいい仕事、ジャンボ宝くじ
当選、労せずして書けるベストセラー、ドアを開けたら
三つ指ついて迎えてくれる美女……etc.
どれも望み薄だ。でも、待つワ(^^;)。