ライト・ウイング

「新・言論の覚悟」(鈴木邦男)を読む。
昔、朝まで生テレビで「日本の右翼」というテーマがあり、
なかなか面白かったのだが、登場する右翼のみなさんがどれも強面で、
ちょっとしたことで怒鳴りまくり、切れまくる。
一般の人が右翼を怖がるのも当然で、とてもこんな人達とは
お付き合いする気にはなれんな~~~と思ったものだ。
その中で、鈴木邦男は異色の存在であり、終始柔らかい態度と語り口で、
話し合うことをとことん大切にしている態度に驚かされた。
彼のせいで、右翼のイメージもかなりソフトなものに変わって
きたのではないか。その功績は大きいと思う。
もっとも、そのせいで彼は仲間の右翼から誹謗され、「非国民」とか
さんざん言われたらしい(^^;)。


この本も、元連合赤軍のメンバーとか三浦和義とか「コーヴ」の
監督とか、つきあいの広さを示す顔ぶれが豪華で、全盛期の
噂の真相」を読んでいるような面白さだった。
どこかとぼけたユーモアも絶妙のブレンドになっている。
「世の中には右翼と左翼がいるのではない。『話し合える人』と
『話し合えない人』がいるだけだ」という彼は、すべての著書に
住所と電話番号を載せている。どんな反論も受けて立つ、という
覚悟がエライ。
しかし、電話って……あまりにも面倒くさくないか?(^^;) 
せめてメールにしたらどうよ? あ、ひょっとして彼はネットとか
メールやってないのか!?
そういうとこは、みごとに保守的だなあ(^^;)。