文太

高倉健が逝ったと思ったら、今度は菅原文太
東映関係が続くなあ……。


文太といえば、「仁義なき戦い」「トラック野郎」が
代表作だろうが、ワタシ的には「人斬り与太」シリーズ2作が
強烈に印象に残っている。
無計画、突発的に暴れまわる破格のキャラクターで、権威や
組織に無鉄砲に刃向かい、結局は無残に死んでいく。
その、本能のままに暴れるという感じが文太にピッタリで、
彼の内なる鬱屈や凶暴性を見事に体現していると思った。
その意味で、のちに大河ドラマなんかに出る文太には、
かなり違和感を感じたものだ(見てないが)。


なにしろ日本の男性ファッションモデル第一号。
スタイルがいいので、ピシッとしたスーツスタイルでダンディな
探偵ものでもやればどうか?と思ったものだが、
それはかなわなかった。
意外にも、「千と千尋の神隠し」での声の出演が良かったのには驚いた。


一度だけ、リアル文太を見たことがある。
「仁義〜」のちょっと後くらいだったか、西荻南口のビル前で、
誰かと打ち合わせのようなことをしていた(当時の噂では、奥さんが
そのビルの2階に店を出した、という話だった)。
遠目で、やはりカッコいいな、と思った。
なんてことのない昼間の西荻窪駅南口が、そこだけ蜃気楼のように
浮き立って見えたものだ。


ちなみに、そのビルの2階は商売には難しいようで、最近も
東京チ◯ラめしがつぶれたばかり……(^_^;)。