便利な言い方

「いまや時代の転換期にさしかかっている」――福田総理の
内閣改造記者会見で、こんな言葉がひっかかった。
これは非常に便利な表現で、ワタシもしばしば使う。
いまが転換期でなくとも使う。なにしろ、本当にいまが転換期なのか、
もっと後にならないと分からないのだから、誰も否定はできないわけだ。
福田サンは「転換期だからワタシの力が必要ですよ」といいたいわけだが、
ワタシの場合も同様に「だから○○社(広告クライアント)の力が
必要である」などとヨイショな文章をつなげていくのだ。
まったくもって我田引水である。


このほかにも、たとえば「先行きの見えない不透明な時代に
あって」(いつだってそうだ)、「○○にいま、熱い注目が
集まっている」(ホントか)、「目をおおうような犯罪が横行し、
不安の高まるいま」(報道される犯罪は、だいたい目をおおうような
ものばかりだ)等々、もっともらしく聞こえるが、
単なる決まり文句というのはよくある。
便利なので、ついつい使ってしまうのだ。
安直やなあ、われながら……と、総理の言葉を
聞きつつ、アイム・ソーリーな気分になりマスタ(^^;)