It's Too Late

「試験に受かる技術」(吉田たかよし講談社現代新書)を読む。
著者は灘高から東大へ進み、華麗なキャリアを経ていまは
医師をしているという、目もくらむような(?)秀才だ。
灘高で身につけた勉強法のノウハウが、なかなか実践的で
面白く、感心してしまった。
著者はあとがきで、試験は人類が創りだした素晴らしい制度で
あり、試験によって私たちも成長できる……と、礼賛している。


確かに公平という意味ではそうに違いないが、人間の能力を
ペーパーテストだけで測れるのかは疑問だし、ある種の天才を
発掘するシステムとしても疑問だ。
それになんでもすぐ調べられるスマホが普及したいま、
「物事を知っている」ことの意味も揺らぎつつある。


とはいえ、かつて受験で悩んだ身としては、ここで紹介された
ノウハウには感心してしまい、目からウロコが何枚も落ちた。
これをウン十年前に知っていたら、もっと受験も
ラクだったのに……と、おそかりし由良之助の心境に
なったのでありました(^_^;)。